Beyond Multiculturalism I

2026年 / ミクストメディア / w2500×d6900×h3200(mm)

出展:CONSTELLATION -Creative Representation 2026

2026.09.04-07 / 国際デザインセンター・デザインギャラリー(名古屋市)


日本は急速に多文化社会に変わりつつある。市井に暮らす人々が望むと望まざるとに拘らず。
多くの場所で多言語表記が普及し、一部の観光地では殆ど外国語しか聞こえてこないこともある。
そのような状況を否定的に捉えているわけではないが、私達は異文化と自身との関係を再考すべきかもしれない。

作品は3部構成になっている。

1.多言語表記の通路

日本国内に存在する外国人向けの多言語表記を撮影し、それらをロール紙に印刷して、1本の通路を構成している。観客は多種多様な外国語に囲まれながら歩を進める。
この通路は多文化社会としての現代日本を表す。

2.外国語などが混じった辞書の頁

国語辞典のページが連なり、部分的に外国語や「やさしい日本語」で上書きされている。
多文化社会を目指した先には、日本の文化や言語が変容する未来が待っているはずだ。
そのような状況を暗示している。

3.在留外国人の背景

作者の身近にいる在日外国人3名から、各々の私物や身分証の画像、母国の風景写真を提供してもらった。
私物(靴や紙幣など)は、彼らが母国から日本に持って来たものである。
モニター映像は彼らが持つ母国の記憶を表している。
記憶とは曖昧かつ多層的なものだと考える。10枚以上の写真を重ね、1枚1枚の不透明度を緩やかに変化させることで、曖昧かつ多層的な記憶を表現している。
身近にいる外国人1人1人が持つ背景に目を向けることも必要ではないかという疑問を提示する。

以上をもって、観客各々が身近な異文化との関係を見つめ直すことを意図した。